花粉症とアレルギー

毎年この2月3月あたりから徐々に患者が増えてくるのが花粉症です!

鼻がムズムズしてきたり、目がかゆい、ショボショボする、喉が痛む、頭がボーッとして集中できないなどの嫌な症状が出てきますよね(*_*)

そんな嫌な症状が出る花粉症ですがどんな機序でまた身体の中でどのようなことが起こっているんでしょうか?

まず花粉症はアレルギーによって発症します!

アレルギーと言っても様々なタイプがあり主に1~5型に分けられます。

作用機序によって分類されていますが花粉症は1型に分類されています。

1型(アナフィラキシー型)

花粉やハウスダストと言ったアレルギーの原因物質(アレルゲン)が体内に存在する『肥満細胞』と言う細胞に付着してヒスタミンなどの炎症物質を分泌して症状が起こるような型です。

簡単に言うと身体の中にある細胞が攻撃目標になってしまい様々な炎症物質が分泌され症状が生じてきます。

アレルゲンが直接鼻粘膜や咽頭、目などに付着して症状が生じる『局所反応』と注射などによりアレルゲンが直接血管内に入ることで起こる『全身反応』があります。全身反応はよく聞く『アナフィラキシー型反応』と言われるものです。

肥満細胞の表面には『IGE』と言う免疫細胞が存在しますがそのIGEにアレルゲンが反応し、肥満細胞が活性化しヒスタミンやロイコトリエンと言った炎症物質を分泌します。

この1型アレルギーの代表的疾患には・・・

●食物アレルギー   ●花粉症

●蕁麻疹       ●気管支喘息     などがあります!!

2型(細胞障害型反応)

この型は体内の細胞膜などがアレルゲンとなり、IgGなどの抗体がアレルゲンに結合してその結果、細胞や細胞膜に障害が起きる型です。特徴的なのが赤血球の溶血が生じることです!

この2型の代表的な疾患と言うと・・・

●溶血性貧血     ●新生児重症黄疸症(胎児赤芽球症)

●異型輸血      ●特発性血小板減少性紫斑病

などがあります!

3型(免疫複合体型反応)

この型は血中でアレルゲンと抗体が反応し合い免疫複合体(抗原抗体複合体)と言われるものができ慢性的に刺激が持続したり、免疫複合体の多量の組織沈着で局所炎症や組織障害などの症状を生じる場合もあるような反応です。

自己免疫疾患である『膠原病』などが該当します。

この3型の代表的疾患と言うと・・・

●血清病       ●全身性エリテマトーデス(SLE)

●IgA腎症      ● 免疫複合体病

などがあります!

4型(遅延型) 

Tリンパ球により起こる反応で別名、細胞性免疫反応とも言われます。抗原に接触してから反応が起きピークに達するまで24時間以上かかることから遅延型と言われます。

この4型の代表的疾患と言うと・・・

●接触性皮膚炎(かぶれ)     ●金属アレルギー

●移植片対宿主病(GVHD)             などがあります!

5型(刺激型反応)

体内の、ある細胞には表面にレセプター(受容体)を持つものがります。そのレセプターには脳などで分泌されたホルモンが結合して作用を発揮する目印のような役割がありますがこのレセプターにホルモンと同時に抗体が結合してしまいその細胞の作用を過剰に起こしてしまう型になります。

有名な疾患で言うと甲状腺の機能が亢進してしまう疾患の『バセドウ病』などが該当します。

 

アレルギーはこの5つの型に分類することができます。私たちとって最も身近なものはやはり1型のアナフィラキシー型だと思います。食物アレルギーなどは注意していても発症してしまうケースが多いのも事実です((+_+))

花粉症も反応するかしないかで症状がだいぶ違います。また根本的な治療法もあまりなく薬による症状を緩和させる治療をがほとんどです。

ですが症状が出る前に薬を服用すると症状が軽くなるので症状が出た後ではなく症状が出る前に耳鼻科などを受診して備えるのが良いでしょう(#^^#)

 

 

 

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