だんだんと湿度が高くなりムシムシとした時期になってきました。
梅雨に入ると湿度で過ごしにくかったり体が重かったりします・・・
そんな時期に生じやすいのが身体の『むくみ』。
主に女性に多く、比較的どこにでも生じますが特に下腿部に生じやすいです。
ここではそんな『下腿部のむくみ』のついて成因や予防法などを紹介していきたいと思います!
●なぜ生じるのか?
むくみってそもそもなんで起こるのでしょうか?
一般的に知られていることでは『血流が悪いから』、『水が溜まっている』、『冷えている』などがあります。
むくみとは生理学的に言うと『身体の間質液量が増加している状態』を指します。
間質液とはなにかと言うと細胞外液のことを言います。
身体の中には『細胞内液』、『細胞外液』と言う2つの液体が存在します。
元々海の中で生活していた生命体が陸地に上陸すると言う進化を遂げました。海の中では自分自身の内部を潤して(細胞内液)、外の海水(細胞外液)と物質交換などを行っておりました。
ですが陸地に上がれば海水はありません。そこで自分の細胞内に水分を貯めるとは別に細胞外(組織のすきまなど)にも水分を貯めて同じように物質交換を行えるようにしたと言われています。
このような過程があったために細胞内液と細胞外液とが存在してます。
そのため細胞外液の成分は海水と似ておりナトリウムなどが多く含まれています。
その細胞外液の量が増加している状態がむくんでいる(浮腫)状態です。
その量が増える要因として血流の悪さ、筋肉の緊張、冷え、などがあります。
●血流の悪さ
特に下肢の血流が悪いとむくみは起こりやすいです。足のふくらはぎなどは心臓から比較的遠い部位にあります。そこから心臓に向かって血液を戻すにはある程度の力が必要です。ですのでふくらはぎなどには筋肉が収縮する際の力を使ってポンプのように血液を押し上げるような機構があります。これを『筋ポンプ作用』と言います。
この機構を使って血液を心臓まで戻しているのですが血流が悪いと血液がその場に停滞する時間が長くなってしまいます。その状態が続くと血管から水分が細胞外液の方へ染み出てしまい細胞外液量が増えてむくみが生じます。
●筋肉の緊張
この場合は上記した筋ポンプ作用がうまく使えずに、結果むくみが生じてしまいます。
筋肉が緊張したり疲労してくると弾力性やしなやかな運動性が低下します。すると筋ポンプの血液を押し上げる働きも弱まってしまいうまく血液を押し上げられません。そして血液が停滞してしまい血管から間質の方へ水分が染み出てしまい細胞外液量が増加してしまいます。
●冷え
この場合は冷えによって筋肉が硬くなってしまったり血管が収縮してしまい血液がうまく循環せずに足にとどまってしまうためです。
●むくみが生じるとどうなるのか??
むくみが生じたからと言って痛みが生じたり歩行に障害が出たりすることはありませんよね。
むくみが生じていると主に『足がつりやすい』、『冷えが生じてしまう』、『足がダル重くなる』などが起こりやすくなるとされています。
●足がつる
むくみが生じていると足をつりやすいとされています。
なぜかと言うと一つは『電解質バランス』が崩れてしまうからです。人間の電解質バランスはまさに細胞外液と細胞内液の物質成分や量で保たれています。
そのバランスが崩れてしまうとうまく神経の伝達などができずに動かしたい力より強く収縮してしまったりしてしまうのが要因と思われます。
またむくみによって血流の停滞や疲労物質の蓄積なども生じているので筋肉がうまく動かせずに生じてしまったりもします。
●冷える
これは体内に熱を巡らせている『血流』がむくみによって停滞してしまうので熱がいきわたらずに特に末梢の部位が冷えてしまうのが要因とされています。
特に寝ている時は全身の循環量が少ないので早朝、起床時などに冷えを感じることが多いです。
●ダル重くなる
これは血流の停滞や疲労物質の蓄積で筋肉の疲労状態が続いてしまい筋繊維などが張ってきてしまうのが要因とされています。
●予防、改善法!
そんな様々なことが生じるむくみですがしっかりと予防やケアを行うことで症状を改善することができます!(^^)!
まず予防ですが原因の多くを占めている『血流の悪さ』、『筋肉の緊張』を緩和させます。
仕事内容によって立ち仕事や座り仕事が多い方は特に足の筋肉が疲労して緊張しやすいです。それに伴って血流も悪くなってきてしまいます。
ずっと同じような姿勢をするのではなく少し足を動かして血流を促進させたり休憩時間などにストレッチを行って筋肉を伸ばしたりすることで血流の停滞や疲労感を予防します!
また、しっかりと湯船に浸かり足を温めたり女性であったら弾性ストッキングをはいたりすることも効果的です(#^^#)
これも有名ですが就寝時に足を心臓の位置よりも少し高い位置にして寝ることも効果的です。物理的に重力によって血液が停滞することを防ぎます。
改善法も同じようなことを行います!(^^)!
この他にも冷たい物を飲みすぎない、足や下半身を冷やさないなどのことも効果的です!
●まとめ
足のむくみは体内の細胞外液量が増加して発生しそれによって様々な症状が生じてきたりします。
自分自身でケアや予防をすることも可能ですので気になる方はケアを行いましょう(^’^)
むくみは誰にでも発生してそのほとんどは上記のような機序で発生しますが実はむくみは『病気のサイン』として診られることも多いです。何かいつもと違う感じや変な感じがしたら医療機関を受診することも考えましょう。
日常的に生じるむくみも身体にとってはいい物ではありません。しっかりとケアや予防をしてスラッとしたむくみのない状態で日常生活を過ごせるようにしましょう(*’▽’)