http://setsuzoku.nifty.com/koneta_detail/160201000370_1.htm参照
●手の使い過ぎ(ペンで何かを書いたりする長時間作業、物を支えながらの力を使う作業、反復した力を入れたり、
抜いたりを交互に繰り返す作業など)によって、親指側の手首に生じる痛みについて、語りたいと思います。
ド・ケルバン病と言うとなんのことだかわからず、難しい疾患のように見えますが、これは親指を収縮(使う)
ことによって、作用する、短母指伸筋腱と長母指外転筋の炎症による痛みが出る疾患なのです。
一般的には、手の腱鞘炎だとほとんどがこの疾患だと考えてもらっていいほど、私たちが診ていく中でも
とても多いです。ではどういった人たちがなりすいのか?前述述べた、手を酷使する方で、育児をしている方や
デザイン系やイラストレーター、漫画家さん達が多くこの疾患にかかり、来院される方が多いです。
●ド・ケルバン病は、筋肉や筋腱、腱鞘どの位置に痛みがでているかを把握することも大事です。筋や筋腱を収縮
させすぎ(使い過ぎ)によって、その部分にだけ痛みがでるのと、筋や筋腱を収縮させすぎたことによる腱鞘の
摩耗による痛みと大きく分けられると思います。一本の筋や筋腱だけに痛みがでている場合もあれば、ひどく
なると親指側の手首の付け根(CM関節)から橈骨頭(骨がでっぱっている部分)の下のところまで、熱感(炎症)
がでる場合があります。ひどくなった場合は、かならず手が動かせなくなってきます。痛みのために、動かすこと
自体も困難になってくるからです。さきほど述べた通り、仕事や育児での罹患がかなり多いので、無理をして
使いすぎて、来院される方が多く、私たちが診るとひどくなっていることの方が多いように感じます。痛みが
でているということは炎症がでてしまっていると把握したほうがいいです。ド・ケルバン病はフィンケル
シュタインテストというテスト法で、罹患しているかわかります。
https://bokete.jp/boke/33476082参照
●ではどのようなことに気を付け、罹患してしまった場合どうすればよいか?
まず、ひどくなる前に少し手首が痛かったり、普段使っている時に違和感がある場合にはすぐに処置すること
が大切です。一番良くないのは、忙しいからと言って、酷使しすぎてしまうことです。痛みや違和感に
気づいて処置する場合は、冷やすことと固定させることが大事になります。炎症を抑えるには、毎日、冷やす
ことが大切な治療になってきます。冷やすことによって、炎症が落ち着いてきて、発痛物質が血液の循環に
より取り除かれてきて、徐々に落ち着いてきます。日常で、手を使わないということはほとんど無理に近い
ので、テーピングを用いて、収縮を抑えたり、手関節の動きを抑えたりして、ひどくなるのを抑えることも
大切な治療になります。痛みがでてこまっている場合は気軽にお問合せ頂き、アドバイスさせて頂きたいと
思います。