夏にきおつけたい身近な食中毒について

信州ブログ

8月に入り梅雨も明け気候は夏まっしぐらですね!

ジメジメしていた時期が終わり少しは過ごしやすくなると思います!

今年は感染症の影響でいつもの夏の感じとは少し違ってきますがね・・・

そんな夏の時期に好発するのが『食中毒』です。

食中毒には夏場に多く見られる『細菌性食中毒』と冬場に多く見られる『ウイルス性食中毒』があります。

ここでは夏に生じやすい細菌性食中毒についてまとめていきたいと思います!

●カンピロバクター

この細菌は有名で一度は名前を聞いたことのある方が多いと思います。

カンピロバクターは火の通っていない加熱処理がされていない肉類、特に鶏肉に多いです。

摂取してしまうと発熱、腹痛、倦怠感、嘔吐、下痢などの消化器症状が発生します。

潜伏期間は2~7日とされこのほかにも血便が生じたりもします・・・

鶏肉を食べるときはしっかりと中心まで火を通すようにして安全に食べるようにしましょう!

●サルモネラ

この細菌も有名です。

サルモネラ菌は様々な生物の体内にいるとされています。

実は人間の腸内にも存在します。

様々な生物の中で特にサルモネラ菌をたくさん持っていると有名なのが『ミドリガメ』です!

ミドリガメは体の表面全体にもサルモネラ菌を有しているのでカメを触った後や小さな子供には注意が必要です。

サルモネラ菌は潜伏期間が短く約6~48時間とされています。

急に生じる発熱や腹痛が特徴です。

菌の摂取量で発症する場合もありますし、しない場合もあります。

比較的抵抗力の弱い老人や子供などは少量でも発生してしまう可能性があります。

症状は主に消化器症状で吐き気、嘔吐、下痢、血便、発熱、水様便などが見られます。

そんなサルモネラ菌の主な原因食品は『卵』、『肉類』、『水』などです!

特に鶏卵は要注意です。

ニワトリの卵巣にはサルモネラ菌が存在しておりそのまま卵黄に付着する可能性がありそれを摂取してしまった場合や、殻が割れて割った中に入ってしまい中身に菌が付着したものを加熱しないで食べたり、割れていたり割ったままの卵を長時間置いておいたりして菌が増殖したものを食べてしまったりすることで発症してしまう可能性が高まります。

予防としては肉類(特に豚肉、鶏肉)はしっかりと過熱して火を通すこと、卵も火を通したり生で食べる場合には新鮮な物を食べるように心がけましょう!保存状態が悪かったり消費期限が近かったりする物は避けましょう。

●ブドウ球菌

この菌も身近な様々な場所にいます。人間の鼻や手指、耳、皮膚、特に傷口に多いです。

この菌の主な原因は『手作り料理』です。オニギリやサンドウィッチ、お弁当などが多いです。傷口のある手などでそのまま調理したりすると付着しやすいからです。そして付着したまま時間が経過し増殖してそれを食べることによって生じることが多いです。

潜伏期間も2~4時間と短く症状としては激しい吐き気、嘔吐、下痢、腹痛が見られます。

そしてこの菌の特徴は増殖する際に『エンテロトキシン』と言う毒素を産生することです。

エンテロトキシンとは熱や乾燥、消化酵素、胃酸などのものにも耐えられる毒素のことです。

ですのでこの細菌は『加熱』しても死滅しないのです・・・(*_*)

ですので予防としては手を使って調理する際は直接触れないように例えばオニギリであればラップを使って作るなどの対策が大切です。

手の洗浄や消毒も効果的です!(^^)!

●腸炎ビブリオ

この細菌は夏の時期に原因菌として多くなってきます。

海水の中に存在し海水温の高くなる夏場になると活発になり、魚や貝などの魚介類に付着してそれを人間が食べることで発症します。

生で魚介類を食べる時に最も多いです。また生の魚介類を調理した包丁やまな板を介して他の食品に付着する可能性もあります・・・

症状は激しい腹痛、水様便、発熱、嘔吐などが生じます。

潜伏期間はだいたい10~20時間とされています。

この菌の予防法としては生の魚介類を調理する際は包丁やまな板は魚介類専用に使用し他の食品の調理は違う器具を使ったり、お刺身などを食べる際は早めに食べることです。

またしっかり低温で管理をすることも大切です!冷蔵庫にきちんと入れておいたり購入して移動が長い場合には保冷材などでしっかり冷やして暖かい環境に長い時間置かないようにしましょう!

●ボツリヌス菌

この菌が引き起こす食中毒はとても危険で死亡例も多々あります。

主に真空包装食品、北海道や東北でよく食べられている魚介類の発酵食品『いずし』が原因として多いです。

この菌は『神経を障害する』と言う特徴があり症状としては上肢、下肢の痺れ、倦怠感、視力障害、呼吸筋麻痺、呼吸困難などが生じ、呼吸器の障害が激しいと重症になります。

筋肉を動かすために大切なアセチルコリンと言う物質がありボツリヌス菌はそのアセチルコリンを障害するために様々な神経症状が現れます。

これはボツリヌス毒素と呼ばれるもので嫌気的な環境(酸素のない真空パックや缶詰)で増殖します。

予防法としてはだいぶ期間が経過していたり少しでも異臭や本来ない酸味を感じる真空食品、缶詰などは食べずに廃棄する、120℃以上で5分以上の加熱などが効果的とされています。

この食中毒は他のものと違い『麻痺症状』がありますので寝れば治ると思わずに専門の医療機関を受診しましょう!

●まとめ

今回は代表的で生じやすいものをいくつかピックアップしました。

この他にも様々な食中毒があり症状も様々です。

根本の原因として温度の上昇により菌が活動的になったり繁殖能が盛んになったりすることが上げられます。

日常的に食事の際などは加熱をしっかり行ったり痛んでいないかしっかり見極めることで予防できるものは多いです。

食中毒は嘔吐や下痢と言った辛い症状が強く生じる辛いものです。

しっかりきおつけて健康的に夏を過ごしましょう!(*^^*)

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