主に下肢を骨折したり捻挫したり挫傷したりケガをした際に患部にあまり負荷をかけない目的で使われる『松葉杖』。
整形外科や整骨院、病院などで貸し出してくれることが多いですが自宅にあると言う方もいると思います。
そんな松葉杖ですが正しい使い方をご存知でしょうか??
簡単そうで意外とゴチャゴチャになってしまいがちです・・・
そこでここでは松葉杖の使い方について紹介していきたいと思います(#^.^#)
●松葉杖とは?
先ほど軽く紹介しましたが松葉杖は下肢をケガした時に患部に負荷がかからないように他の部位で支えて歩行を可能にしたりする装具です。
その歴史は長く一説によると古代の時代から使われていたとされています。
そしてその形状もほとんどが変わっていなく今と同じような形状です。
現在では色々な種類の松葉杖があり用途に合わて使い分けています。
ケガをしている部位を主に上半身と松葉杖で支えるため上半身が使える状態でないと使えない場合もあります。
●種類
松葉杖と一言に言っても色々な種類があります。
①ロフストランド杖
この杖の特徴は前腕部分にカフと言う支えがあり3点で体重を支えることができることです。
前腕部分に支えがあるので手を放してフリーで使うことも可能です。例えば階段の昇り降りの際や乗り物に乗る際などに手を使って行動することが可能です。
またほとんどの物が軽い金属で作られているため軽くて丈夫な上見た目もそこまで目立つものではないので幅広く適応する装具です。
適応条件
この装具は主に上肢(ウデ)を使って歩行するため上肢が健全で十分負荷に耐えられることが必要です。また松葉杖よりは支持面積が狭いので多少のぐらつきなどに対応できる安定性も必要です。
②カナディアン杖
この杖は支えが脇や前腕ではなく『上腕』にあるタイプの杖です。
前腕に支えがあるロフストランド杖と似ておりますがこちらは上腕部分に支えがあるので上腕三頭筋などの上肢を支持する筋肉に異常がある場合でも使用可能な杖です。
その他の機能はロフストランド杖に似ていますが見た目や使い方が難しく最近ではあまり使用されることは減ってきているそうです。
③松葉杖
松葉杖は一番身近な装具だと思います。
その機能は両脇に抱えて握りの部分をしっかり把持して3点で体重を支持し移動や歩行、起立動作などを補助する装具です。
松葉杖は上肢でしっかり体重を支持できれば幅広く最も効率的に使える装具で歩行障害のほとんどの例に使用可能です。
一度使ったことのある方はご存知でしょうがとても安定感があり使い方も簡単な装具です!
ですが松葉杖は使いやすさ故に依存してしまう例もしばしばみられます。
歩行障害が改善して来たら自分自身で歩くように訓練を行わないと松葉杖なしでは不安定で歩行に障害が出てしまうなんてこともあります。
●使い方
松葉杖も含めて『杖』の使い方ですがしっかりと使い方があります。
●まず松葉杖のような2本で使う杖ですが脇にしっかり入れ固定して使うイメージが強いと思いますが少し違います。
脇でしっかり把持してしまうと締め付けられたり血管を圧迫してしまったりして痛めてしまいます。
脇でしっかり把持するよりは脇の少し下の部位で把持するようにすると痛みもなく血管圧迫の心配も少ないので良いでしょう(*^_^*)
また杖は原則、患側(ケガをしている側)と逆の手で持って肘が軽く曲がっているような状態で使用するのが最も効率的と言われています。
松葉杖を両方使った歩行ではまず脇の少し下の部位と健側(ケガをしていない側)の足でしっかり体重を把持し、まず松葉杖を両方前に出し次に下半身を追いかけるように出して歩行を行います。
ロフストランド杖なども同様です。
杖を1本のみで使用する場合は患側と逆の手で把持して健側側にしっかり体重を乗せ患側側に負担をかけないように行います。
2本使う場合と違い少し使い方が難しいので転倒などに注意です。
●まとめ
松葉杖は古来から使われてきた最も身近な装具です。
主に下半身をケガした場合などに使用しますがしっかりとした使い方をしないと転倒などのリスクがあります。
松葉を使う場合にはしっかり医師や医療従事者に説明を受け正しい使い方ができるようにしましょう!