みなさんは『変形性膝関節症』と言う疾患をご存知でしょうか?
この疾患は罹患している方も多く知名度も高いですが何となく膝が曲がってくる、痛くなる程度しか知らない方も多いと思います。
変形性膝関節症と言っても詳しくは『変形性関節症』が『膝関節』に生じている状態です。
今回はそんな『変形性膝関節症』について紹介していきたいと思います!
●変形性関節症について
まずおおもとの疾患である変形性関節症について説明します。
変形性関節症とは関節の軟骨が退行性に変性していくことが基盤になる関節障害です。
明かな原因がない『原発性』と特定の疾患(関節内骨折、内分泌疾患、化膿性関節炎、先天性臼蓋形成不全症、血友病性関節症など)に続発して発生する『続発性』の2つがあります。
この変形性関節症が『膝』や『肘』、『脊椎』などに発生すると変形性~関節症と言う形になります。
発生部位で最も多いのは『膝関節』と『脊椎』とされています。
また日本人では成人では軽度であっても変形性関節症になっていたり、なりかけていたりする方が半数ほどいるとされています。
60歳以上ではほとんどに肩がなっていたり、なりかけていたりするみたいです・・・
●変形性膝関節症
上記の疾患が『膝関節』に発症した場合を変形性膝関節症と呼びます。
日本では50歳代の女性に多く発生するとされています。そして変形性膝関節症の約85%以上が『内反変形』を呈しているとされています。
これには膝関節には正常時でも内側に約6割、外側に約4割の圧がかかっており普段から内側のほうが圧などの刺激を受けているためと考えられております;。
●症状
症状はだんだんと進行性に進んでいきますが初期には動作開始時の痛みが現れるとされています。歩こうとする際や足を上げようとする際などですね、
そしてそのまま進行して行くと今度は動作中にも痛みを伴うようになってきます。特徴的なのが階段の昇降動作です。ほとんどの方が階段の昇降動作(特に階段を降りる時)に痛みを訴えます。
また内反変形が強く生じている場合には膝関節内側にかかる圧がかなり強くなるので正常の平地歩行時でも痛みを訴える例もあります。
外気が下がり寒冷になる時期や湿度が上昇する梅雨の時期などには痛みが強くなると言うデータもあります。
●治療法
多くは保存療法が行われますが内反変形が末期まで来ている状態、屈曲拘縮が強くある場合などは保存療法よりは観血療法(手術)を行う場合もあります。
保存療法では『安静』、『体重の減少』、『筋力強化』を積極的に行っていきます。安静と言っても全く何もしないのは良くないのでウオーキングなど適度な運動を行うのが良いでしょう。
体重の減少は膝関節にかかっている圧を軽減する目的で行います。これも含めて適度な運動(ウォーキングなど)を行うといいと思います(*^^*)
ですが過度なダイエットや激しすぎる運動などはかえって危険ですので無理せずできることから徐々に行いましょう!
筋力強化ですが主に足の前側の『大腿四頭筋』を強化します。
大腿四頭筋は膝関節の運動と固定に深く関与しています。その関節運動の要である『大腿四頭筋』を強化することで膝関節をサポートできるようにします。
大腿四頭筋を含めた膝周りの筋力強化については以前の記事で詳しくまとめたものがありますのでそちらも是非ご参考になさってください!(^^)!
●まとめ
変形性膝関節症は変形性関節症が『膝関節』に生じたことを言い日本では50歳代の女性に多く発生している疾患です。
軟骨から病変が始まり痛みを伴いながら関節の変形をきたし最終的に運動機能障害などを起こしてしまいます。
痛みは強い場合が多いので少しでも気になることがある際には専門の医療機関を受診するようにしましょう!
当院でも『変形性膝関節症』の治療を行っております。当院では通常の治療に加えて『鍼灸治療』を組み込み治療を行っておりますので何か気になることがある際に是非お電話ください(*^_^*)