●原因
寝違えとは、枕の高さやマットレスの硬さなど寝具があわなかったり不自然な
姿勢で寝たりすることで首に無理な負担がかかり、首から肩にかけての筋肉や
靭帯(すじ)に炎症がおき、強い痛みや運動制限がおきた状態です。
緊張する筋肉のある場所によって頭部が傾いたり、下向きのまま動けなかったり
と症状が異なります。睡眠の浅いときや明け方に起こりやすく、
疲労や精神的緊張の影響を受けやすいといわれます。起こりやすい状況や後まで
痛みが残るなどの特徴は「こむらがえり」と似ていますが、対処方法は違います。
こむらがえりは筋肉の収縮でおこりますので温めるとよいのですが、寝違えは
炎症ですから温めてはいけません。
●症状
http://kai-iak.sakura.ne.jp/ozawa-blog/026/参照
普段から肩こりのある方は寝違えを起こしやすく痛みが長引く傾向があります。
女性のほうが男性に比べて筋肉量が少なく、頭を支える筋肉が疲労しやすい
ので肩こりや寝違えが起こりやすいといえるでしょう。寝違え予防は肩こり
予防と同じで、ストレッチをしたり、冷えや眼精疲労を防ぐようにすること
が効果的です。通常は長くとも1週間くらいで楽になりますが、次のような
場合は注意が必要です。
・痛みの程度が激しかったり、長引いたり、頻繁に起こる
・発熱や手足の痺れを伴う
頚椎椎間板ヘルニアや頚椎亜脱臼、腫瘍などの症状が隠れている可能性も
ありますのでご相談下さい。
●対処と治療法
単純な寝違えは2、3日、少々ひどいものでも1週間ほどで症状は改善します。
無理に動かさず安静を保つことが第一です。痛いところを強く指圧したり、
揉んだり、無理に首を回したりすると炎症がひどくなります。痛みがある
間はストレッチもやめておきましょう。入浴などで緊張をほぐしてから
ゆっくり動かすようにしてください。早い時期のアイシングは効果があります。
氷嚢やアイスパックのほか、目立たないように使える市販のアイシンググッズ
もあります。湿布は冷湿布と温湿布とがありますが、まずは手元にあるものを
使ってください。温冷、どちらでもかまいませんが、選べるなら冷湿布が
良いでしょう。痛みがある間は横たわるという行為自体も辛いものですが、
できるだけ枕は頭から首や肩まで当たるようにし、本人が一番楽な高さにします。