出産前の妊婦検診で、逆子です。と伝えられるとお腹の赤ちゃんは大丈夫なの?出産に影響はあるの?どんなことが起こるの?など色々心配になったり不安になったりすると思います。
病院の先生から説明を受けたがどうにも心配になってしまったり他の改善法などを探す方も多いと思います。
ここでは逆子について詳しく解説し治療法として注目されている『鍼灸治療』について解説していきたいと思います。
逆子とは?
逆子とはお腹の中の赤ちゃんの姿勢が頭が上になっている状態のことを言います。
通常では赤ちゃんの頭は下側を向いており出産時にスムーズに出てきやすい状態をしています。
ですが赤ちゃんはお腹の中でよく動くので逆子の状態になることは結構多いです。
妊娠初期や中期の段階では赤ちゃんもまだ小さいので逆子の状態であってもグルグル動きますし、だんだん頭が重くなってくるので自然と下を向いた状態になってきます。
逆子の状態のまま大きくなってそのまま30週や35週辺りになってくるのが問題です。
逆子の原因は?
逆子になる原因ははっきりしたことはわかっておらず予防したり予測をすることも難しいです。
逆子になりやすい症状としては以下の症状が当てはまります。
- 胎盤異常
- 子宮の形態異常
- 羊水過多
- 骨盤の幅の大きさ
- 多胎妊娠
胎盤異常
→通常の胎盤は子宮の上の方にありますが位置が低い低位胎盤や子宮孔を覆ってしまうような状態の前置胎盤の場合逆子のリスクが高くなると言われています。
子宮の形態異常
→例えば子宮筋腫がある場合には子宮内の動きが制限されてしまうため。
羊水過多
→お腹の中の羊水が多い場合のことを指しますが羊水が多いと赤ちゃんが動きやすくなりすぎるため逆子のリスクも上がるとされています。
骨盤の幅の大きさ
→骨盤の幅が通常より狭いとスペースが狭くなってしまうからです。
多胎妊娠
→多胎妊娠とは双子以上の妊娠のことを言い、胎児の数が多く子宮内が狭くなるので逆子にもなりやすくなります。
逆子の危険性
逆子のまま出産時期を迎えるとだいたいの場合『帝王切開』になります。
ではなぜ逆子のままで出産するのでなくわざわざお腹を切ってまで帝王切開をするのでしょうか?
一番の要因は死産のリスクがあるからです。
通常の状態なら頭から出てきて呼吸を自然と始めますが逆子の場合では出てくるときに顎や頭がつっかえてうまく出てこれなくなってしまう危険性があります。
この状態で圧迫を受けてしまうと呼吸ができなかったり血流が妨げられてしまったりして死産や低酸素脳症、新生児仮死、小児麻痺などを起こしてしまう危険性が上がってしまいます。
このリスクを回避するために逆子の場合には帝王切開を行うことが多いです、
鍼灸治療について
逆子の治療には逆子体操や体勢を固定して寝る方法などがありますが今回は鍼灸治療について解説します。
逆子の治療に鍼灸治療?と意外に思われる方も多いと思いますが日本では昔から逆子に対してお灸を使った鍼灸治療を行っていた記録が残っており効果的だったようです。
現在では日本だけでなく世界でも逆子の治療に鍼灸治療が用いられています。
具体的には鍼灸治療と言っていますが『お灸』を使って治療を行います。
逆子の治療には子宮の環境を改善させたり、赤ちゃんを元気に保つために大切な至陰(しいん)と三陰交(さんいんこう)と言う2つのツボを用いて治療を行います。
★至陰
足の小指の爪の部位で爪の一番外側の下のキワの部位
★三陰交
足のうちくるぶしから指4本分上の部位
主にこの2つのツボを中心に治療を行いますがその日の体調やその方の体質などによって他のツボを使ったりして治療を行います。
また鍼灸治療自体は逆子の治療だけでなく妊娠中の妊婦さんに生じる様々な不定愁訴や不安感の改善に繋がったり体自体を健康に保ち出産まで体を良い状態に保つ効果もあります。
まとめ
今回は逆子について解説しその治療として行われてる鍼灸治療についても解説しました。
逆子は発生頻度もそれなりにあり改善しない場合は帝王切開になることがほとんどです。
鍼灸治療は昔から逆子の治療として日本で行われてきた治療法です。
主にお灸を使って治療を行いお灸の効果は逆子だけでなく体や子宮の状態を良い状態に保つことができるのでケアとしても効果的です。