混乱しがち? 自律神経失調症とうつ病の違いについてわかりやすく解説!

健康情報

何となく体調が悪かったり、感情が安定せずにすぐイライラしたり不安感が抜けずに眠れない、汗をかきやすく疲れやすいなんて症状が続いており、このようなことをネットで検索すると『自律神経失調症』『うつ病』と言った疾患がヒットすることが多いと思います。

ですがこの2つの疾患の違いって意外と知られていないのです。

曖昧のままだと自分がどちらの疾患に近い症状が起きているのかわからなかったり正しい治療を行えなかったりして症状が良くならず長期化して慢性的なものになってしまうことも多いです。

そこで今回は勘違いしやすい『自律神経失調症』『うつ病』の違いについて詳しく解説していきたいと思います!

●うつ病とは?

『うつ病』と一言に言っても説明することが難しい疾患です。

おおざっぱに言うと『脳のエネルギーが不足している状態』と言われています。

様々な要因が重なり時間をかけて進行していく疾患ですので、ある日突然にうつ病になるなんてことは無くて何かこれはおかしいと思い病院を受診した時にうつ病です。と診断され気が付くケースが多いです。

体のあらゆる機能を脳は司っていますのでその部位にエネルギーが不足すると体を動かすのが辛くなったり何かをしようとする行動力や話すことなどのこともめんどうになりやらなくなったりしてしまいます。

人間が持っている『食欲』『睡眠欲』『性欲』などの基本的な欲求にも興味が無くなり考えもしなくなったりして常に一人でいるなどの症状が特徴的です。

うつ病の主な症状は気分の落ち込みから始まりそれに伴う精神的な感情の不安定、自信の喪失、感情が乏しくなるなどの精神症状や肩こり、腰痛などの筋肉系の症状、現状の現実逃避からくる過度な飲酒、過食、被害妄想などが生じます。

このような症状がまた違う症状を呼びそれが繰り返されてしまう『負のループ』に陥ってしまうことも多いです。

●東洋医学的ポイント

うつ病には画期的な治療法が少なく多くの場合は薬やカウンセリングなどを行うことが多いです。

東洋医学ではこのような一般的な医学的な考えとは少し違う観点で治療を行います。

東洋医学的にうつ病は体の『気』が著しく低下している状態と考えます。

『気』とは活動の原動力になったり血などを作り出したりする無くてはならない物質のことで普段は体をくまなく巡っています。

この気が不足した状態が続くとストレスに敏感になったり水分代謝や血の循環など様々なことに問題が生じやすくなります。

ですのでこの『気』を補うことが大切なのですがそこで効果的なのが『鍼灸治療』!

東洋医学をベースとした鍼灸治療は体の気の状態や臓器との関係性などを詳しく調べそれらを整えるように治療を行います。

気の巡りや血の循環などが改善すると自然と代謝や免疫力が向上し悩まされている症状の改善につながります。

体にも優しい治療法ですし本人も気が付かないような隠れている症状や悪い体質なども改善することが可能です!

●自律神経失調症とは?

自律神経失調症とは『交感神経』『副交感神経』からなる自律神経と言う神経に問題が生じている状態でお互いのバランスが崩れていることが多いです。

主な症状はめまいや頭痛、立ちくらみ、汗をよくかく、疲れやすい、眠れない、朝起きれない、動悸、イライラしやすい、昼夜逆転、精神異常などが生じやすいです。

精神症状として生じる、やる気の欠如や物事に関心を示さなくなる、自信の喪失、落ち込みなどはうつ病の症状と似ていると言えます。

自律神経失調症はストレス社会と言われる現在では罹患してる方が多くさらにそのほとんどが気のせいだとか、疲れているだとかの自分なりの解釈でそのままにしてしまって症状が悪化したり長期化してしまったりするケースが多いです。

●東洋医学的ポイント

東洋医学では体の臓器を『肝』『心』『脾』『肺』『腎』の5つに分ける『五臓』と言う考え方があります。

自律神経失調症ではこの中でも『肝』に異常が生じているとされています。

肝の機能には感情のコントロールや循環、発散、代謝、血液の管理などがあり自律神経を司るのもこの『肝』とされています。

肝の作用の循環に異常が生じ気や血の巡りが悪くなると便秘や下痢が生じたり、感情もうまくコントロールできなくなってしまい極端にイライラしたり落ち込んだりしてしまう原因になってしまいます。

さらに肝の異常が他の臓器にまで波及し違う臓器の症状を生じさせてしまったりもします。

そしてここでも『鍼灸治療』が効果的です!

肝の作用を整え正常な状態に戻し流れを整える効果がありますので巡りが悪くなっている状態にはぴったりです。

●うつ病と自律神経失調症の違い

うつ病と自律神経失調症についてまとめてきましたがこの2つの疾患でとても似ている症状は『精神的な症状』の部分です。

逆に違いとしては

うつ病は脳のエネルギー不足により基本的な欲求や行動力が低下し何もする気が起きなかったり物事に対して興味を示さなくなります。

自律神経失調症は自律神経のバランスが乱れ自律神経が司る作用に問題が生じそれが日常生活内で目立つようになります。

自律神経失調症ではちょっとした症状が多かったり、症状が生じたり生じなかったりするので日常的な疲れと勘違いしたり気のせいだと勘違いするケースが多くそのままにされがちです。

うつ病は司令塔である脳に問題が生じているため体の全体的な機能低下、意欲低下などが生じることが特徴です。

また自律神経失調症の精神症状が影響してうつ病になってしまったり、逆にうつ病から自律神経失調症の症状を誘発してしまったりすることもあり2つの疾患の症状が同時に生じているケースも少なくありません。

●まとめ

自律神経失調症とうつ病は互いに似ているような症状が生じやすい疾患でよく混乱されがちな疾患でもあります。

ですがこの2つの疾患は別物で生じる症状や状態から鑑別することはできます。

大きな違いとしては『自律神経失調症』では交感神経と副交感神経のバランスが崩れ自律神経が司る作用に問題が生じ些細な症状が日常生活で目立つようになり『うつ病』では体のあらゆる作用を司る脳がエネルギー不足になっている状態で考えることや行動力の低下、食欲などの基本的な欲求に対しても関心を示さなくなります。

症状が似ていても詳しく調べると別物で治療法も変わってきます。

自分自身に心当たりがあったり、似たような症状はあるけど今の自分はどんな状態なのかわからないような時には一人で考え込まず専門の医療機関を受診したりカウンセリングを受けたりして早めに自分の状況を知って改善できるように治療を行いましょう。

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