『尿管結石』と言う疾患をご存知でしょうか?
多くの方がご存知でできればなりたくない・・・と言うイメージが強い疾患だと思います。
一番強いイメージは『激痛』だと思います。
男性が経験することの中で1番と言われているほどの激痛と表現されるほどです・・・
ここではそんな『尿管結石』についてまとめていきたいと思います。
●疾患概要
尿管結石は尿路と言う腎臓で尿が作られ膀胱へと流れていく経路のどこかで体の不要なものからできた結石、いわゆる『石』のようなもの詰まってしまい疼痛、血尿、頻尿、その他の尿路疾患を起こしてしまう疾患です。
この結石が存在する部位で名前が異なり
腎臓内に存在する場合⇒『腎結石』
尿管内に存在する場合⇒『尿管結石』
膀胱内に存在する場合⇒『膀胱結石』
などとこのような感じです。
主に30~50代の男性や閉経後の女性に多いとされています。
●原因
食事から摂取した様々な栄養素を吸収してエネルギーに変換していますがその過程で不要になるものもあります。
そのようなものが集まって結石を形成すると言った感じで結石が生じます。
主な成分としては・・・
●尿酸
●リン酸カルシウム
●リン酸カルシウムアンモニウム
●シュウ酸カルシウム
などが主な成分です。
中でも『シュウ酸カルシウム』と『リン酸カルシウム』が大部分を占めます。
体の内部が酸性に傾いていたり、血中のカルシウム濃度が上昇する疾患(副甲状腺機能亢進症など)によっても結石が形成されやすくなります。
また脱水状態は体を酸性に傾ける要因となりますので普段あまり水分を摂取しなかったり食事のわりに水分摂取が少なかったりすることもリスクファクターとなります。
●症状
次は症状です。
主要な症状としては『疝痛』、『側腹部痛』、『腰痛』、『血尿』、『頻尿』、『吐き気』、『嘔吐』が生じます。
また細菌感染を起こしてしまうと『発熱』、『倦怠感』、『膿尿』なども生じます。
疝痛とは聞きなれない言葉ですが反復的、発作的に生じる内臓痛のことで、内臓を動かしている平滑筋の収縮によって生じます。
その時の痛みが激痛で周期的に訪れるのが特徴です。
わき腹や腰部に痛みが生じることも特徴でその人によっては激痛により吐き気、嘔吐を生じてしまう方もしばしば・・・
※無症状も場合もある
激痛を伴う尿管結石ですが無症状の場合もあります。
結石が生じているが特に尿管の閉塞が無かったり、尿路感染症を起こしていない場合には無症状の場合もあります。
●治療法
尿管結石の治療法は主に2つ。
『薬物療法』と『粉砕治療』になります。
結石の大きさによって治療法が分かれ4㎜.5㎜程度の小さな結石では薬物療法で自然に体外に結石を排出することを目的に行います。
逆に結石の大きさが10㎜以上の大きなものがある場合には粉砕治療を行います。
粉砕治療もいくつかあり内視鏡を使ったりするものもあります。
ESWL:体外衝撃波結石破砕療法
この方法は体外から衝撃波を当て結石を粉砕して自然に排出します。
衝撃波は人間の体は簡単にすり抜けていきますが結石のような硬い物に当たると圧迫力などを生じ結石を粉砕します。
結石の成分などによっては粉砕しやすかったりしにくかったりすることがあるよです。
その他には内視鏡を使って尿管や腎臓の結石を直接砕くTUL(経尿道的結石破砕術)
結石のサイズが大きく治療が難しい時に用いるPNL(経皮的結石破砕術)
などが治療法として存在します。
●まとめ
尿管結石は働き盛りの30~50代の男性、閉経後の女性などに好発し男性の多い疾患です。
特徴は周期的は疝痛や激痛でその痛みは『男性経験する中で一番と言い表せられるほど・・・』
体内が酸性に傾いたり、血中カルシウム濃度の上昇、脱水などが関連しているとされ日常生活も関係しているようです。
できる予防としてはやはり食生活で偏った食事、塩分の多い食事、水分をあまり摂取しない習慣などがある方は見直した方が良いと思います!
予防できる面はしっかり予防して健康に過ごしましょう(#^^#)