『つわり』とは妊娠中の妊婦に生じる吐き気、嘔吐、食欲不振、頭痛、倦怠感、胸やけなどの様々な症状を言います。
この『つわり』は妊娠中であれば自然に生じる症状ですので何かの疾患や徴候と言うわけではありません。
ですが『つわり』は個人差が大きく症状はあるがそれ以外はなんともないと言う方もいれば症状が重く日常生活に大きな支障をきたしてしまう方もいらっしゃいます。
今回はそんな『つわり』の症状や改善法を『東洋医学的』にみていきましょう!
●原因
『つわり』の原因は実ははっきりとはわかっていません。
説として妊娠中に上昇するホルモン『HCG』が関係しているのではないかとされています。
また妊婦の『精神状態』もつわりには関係しているとされています。
東洋医学的には『身体の中の水分バランスが良くない』、『活動や気力の元となる気が不足したり働きが弱まっている』、『身体が冷えている』。
などが原因で生じているのではないかとされています。
●身体の中の水分バランスが良くない場合。
この場合は身体の中の水分がうまく循環せずどこかに溜まってしまっていたり排出がうまくいかなかったりしている場合です。
特にこの場合には水分が胃や消化器系に溜まりやすく『吐き気』を生じやすいとされています。
●気が不足したり働きが弱まっている場合。
この場合は身体を巡っている『気』の不足や作用不足が生じている場合です。
東洋医学では妊娠中は『気』が弱まりやすいとされています。
そしてそのために様々な臓器の機能が減退して『つわり』が生じるとされています。
気の弱まりは『不安感』を招きやすいとされており精神的不安感を強く感じてしまうと症状を増悪させてしまったりすることもあるとされています。
●身体が冷えている場合。
身体が冷えていると言うことは何となく身体に悪そうと想像できるくらい悪いことです!
身体の冷えは様々な臓器の機能が低下するとされています。
特に冷たい飲み物や食べ物を受け止めている胃腸は冷えやすとされ胃腸が冷えると消化機能の減弱や食欲不振、吐き気、嘔吐などの症状が起こるとされています。
●症状
つわりの症状は上記しましたが多彩であり個人差がとても大きいです。
主な症状としては・・・
全身倦怠感、吐き気、嘔吐、頭痛、強い眠気、食欲不振、好みの味や匂いの変化、
などが上げられます。
●治療、自宅でできるお灸でのセルフケア!
『つわり』は自然に生じることなので薬を使って治療を行うなどのことはしませんが東洋医学では鍼灸治療を使って症状を改善させるような治療を行います。
●身体の水分バランスが悪い場合。
この場合は鍼やお灸を使って胃腸などに溜まった水分を巡らせてあげたり排出させてあげたりします。水分の貯留が軽くなれば胃腸なども重い停滞物がなくなるので機能が亢進したり食欲が出てきたりします(*^^*)
●気が弱っている場合。
気が弱っているのでその気を促進させたり巡りを良くさせたりします。
気は色々なところに溜まりやすいので身体を局所的に治療するのではなく全体的に巡りを良くするように治療を行います。
●身体が冷えている場合。
冷えているのでもちろん温めるような治療を行います。お灸を使って温めます。
また冷えている原因を見つけてその原因を解消しないとお灸で身体を温めてもまた冷えてしまうので根本的な原因を解消するような治療を行います。
★お灸を使って自宅でセルフケア(*^^*)
まず消化器症状の吐き気や嘔吐、胃のつかえ、ムカムカ感などをケアするためには『中脘』と言うツボを使います。
中脘はヘソの上から指4本分の部位に取るとされています。指を伸ばしヘソに小指を当てた時の人差し指ぐらいにあるへこんだ部位が中脘になります!
ここに市販の台座灸を使って熱を加えていきます。
吐き気や嘔吐などの症状がある方は中脘穴が硬くなっており押すと嫌な感じがする方が多いと思います。この硬い感じや嫌な感じをお灸を使って和らげて改善するイメージです!(^^)!
硬さがなくなってきたり押しても嫌な感じがしなくなる程度の刺激で十分です!
次に精神的にダメージをおっている方や不安定な方などには『神門』と言うツボを使います。
神門は手首の手のひら側のシワを小指側にたどっていき小指側で腱に引っかかる部位です。腱は少しコリコリする動かすと簡単に動くものです。
神門へのお灸は精神状態を安定させると言われておりリラックスした状態で行うとより効果的です(#^^#)
あとは嘔吐や吐き気が激しい方には『中脘』にプラスして『陽陵泉』と言うツボもおススメです!
陽陵泉は膝の外側、真横から少し下になぞっていくと小さな骨のでっぱりがあります(腓頭)。
そのでっぱりの前の斜め下あたりに取ります。
嘔吐や吐き気など消化器系症状がひどい場合には『中脘』と『陽陵泉』を組み合わせてケアを行いましょう!(^^)!
●まとめ
『つわり』は妊娠中なら正常な反応として起こるので特に治療などを行うことはありませんが症状がひどく日常生活に支障をきたしてしったりする場合は症状を緩和させるために鍼灸治療などの適応となることがあります。
当院では『逆子』に対する治療も行っており逆子を改善させ出産までのケアの目的で鍼灸治療を行ったりもしております!(^^)!
妊娠中のことで何か不安なこと、治療に対して疑問に思うことなど何かありましたらお電話での相談も行っておりますのでお気軽にお電話ください(*^^*)