肩の辛い痛み、四十肩、五十肩(肩関節周囲炎)について 治療編

柔整治療

前回の投稿で四十肩、五十肩(肩関節周囲炎)についての概要や疾患の進行具合などを紹介しましたの今回はその治療法について紹介していきたいと思います!

四十肩、五十肩は放置するとそのまま悪化の傾向をたどり痛みなどが楽になる時期もありますが完全に治ることは少ないです。

3つの時期『炎症期』、『拘縮期』、『回復期』と分けられていますがその時期によって治療法が少し変わってきます。

●炎症期

この時期はとにかく痛みが強く出る時期です。人によっては肩だけではなく上腕の方まで痛みが出る人もいます。

運動制限も痛みが原因で生じてきます。また夜間痛などもこの時期に出現してきます。

そんな炎症期には動かして痛みが出ることが一番よくないので無理に動かさず痛みを伴う運動を制限することが大切です。

完全に運動を制限してしまうと拘縮が進んでしまうので痛くない範囲で少しずつ動かすことも大切です。

●拘縮期

この時期は肩が固まってしまい拘縮が完成する時期です。痛みは炎症期ほど強く出現しませんが肩の可動域が著しく制限されます。痛くて動かせないと言うより固まって動かないと言うようなイメージです。

固まってしまっているので日常生活動作には大きな支障をきたします。

特に髪の毛を結ぶ動作やエプロンを後ろで結ぶ動作などが強く制限されます。

そんな拘縮期に行う治療は拘縮を改善するために患部の保温に努めたり可動域内での運動を行います。

この時期は炎症期より運動を積極的に行います。

痛みの出ない可動域内で関節を動かすことで関節内の滑液循環を促進させ内部から改善させていきます。

コッドマン体操、ホットパック、赤外線などの温熱療法も積極的に行います。

※コッドマン体操

コッドマン体操とは別名、振り子体操とも呼ばれ肩関節周囲炎では重要な治療項目です。

何か重りなどを痛みが出ている側の手に持ちその重りの重量のみで肩から力を抜きぶら下がっているような姿勢をとります。そのまま前後や円を書くように痛みのでない可動域内で関節を動かす運動です。

この運動の大切なところはしっかりと力を抜き筋肉を収縮させないようにすることと、必ず痛みのでない範囲で行うことです。

痛みが生じてしまうとそれがまた炎症につながってきてしまい筋肉に力が入ってしまうと関節内に十分な間隔を作れないためです。

このようなコッドマン体操や温熱療法を自宅でも行い改善を速めていきます。

●回復期

この時期は特に治療などを行っていなくても日々の中で自分なりに楽になることを見つけたり工夫していたりすると徐々に痛みや可動域が改善してくる時期です。個人差が大きくすごく楽になる方もいればあまり変わらないと言う場合も多いです。

この時期は拘縮期同様運動をメインに行いますがその可動域などを増やしていきます。

ですが痛みなどがないと言って無理に使ってしまうのは危険です。

痛みが生じていないだけでまだ完治したわけではないからです。

慎重に身体の調子を見ながら可動域を増やしたりストレッチングを行ったりすることが大切です。

●まとめ

このよに患部がどのような状態にあるかをしっかり把握しそれに合った治療を行います。

ですが自分一人ではなかなか難しいことも多いですし判断が難しいこともあります。

しっかりと専門の医療機関を受診してその指導の下で治療を行うことが最も大切であり効率のいい治療だと思います。

長年放置してしまいがちな疾患ですが早期に治療を始めることで回復も早いです。

気になることや違和感などがある際には早めに医療機関を受診しましょう!(^^)!

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