近年急激に罹患者数が増加している『うつ病』、『自律神経失調症』。
自分は絶対に大丈夫なタイプだと思っている方でも罹患する確率は高いです。
特に若者に多い疾患ですが40代、50代でもなってしまうことも増えてきています。また年末年始や5月、6月に特に多いとされています。
症状
様々な症状が出現しますが『何もやる気が起きない』、『興味や関心がなくなる』などが多いですね。初期症状として『倦怠感』、『気力の低下』が見られることが多いです。
うつ病では気分の落ち込み、人間らしさの喪失、興味の喪失、気持ちが晴れずにブルーな気持ちが続く、不安感が抜けずにイライラしてしまう、などの症状が目立ちます。
これに伴い身体的な症状も出現します。食欲、性欲の低下、慢性的なダルさ、肩こり、口の乾きなどが出現します。
『自律神経失調症』の症状も、うつ病に似ていて不安感、やる気のなさ、漠然とした焦り、イライラするなどが目立ちます。感情の変化が激しくなったりもします。
今までは普通にできていたのに急に朝起きれなくなってしまったり、楽しみだったものが急に興味がなくなり面倒になってしまったりもします。
急に朝早く起きたり決められた時間に起きたりすることが難しくなったり、できなくなってしまったりすることが原因で精神的な焦りや不安、恐怖感などで学生の年代の方では『不登校』になってしまうこともしばしばあります。
このように『うつ病』、『自律神経失調症』などでは自分自身から進んで何かを行うなどの行動力、意欲、興味がなくなり一日中何も行動しないようになってしまうことが多いです。またこのようなことから自分自身の中で焦りや葛藤、自信の喪失、今の自分を認めたくない気持ちなどがあふれてきて、負のループのような状態に陥ってしまうことが多いです。
原因
うつ病の原因はとてもたくさんあります。その人の精神状態によって原因になりうることもあるので様々な面での物事が原因になることが多いです。
代表的なものとして
過度なストレス、幼少期など小さい時に受けたトラウマ、人間関係、職場事情、家庭内事情、などなど・・・
また癌や脳血管障害、感染症、慢性的な不定愁訴、ホルモンバランスの変動、薬の服用などと言った身体的要因によるものもあります。
自律神経失調症の原因も症状同様『うつ病』と似ています。
自律神経が失調する疾患と言っていますのでその名の通りに自律神経系が乱れてきてしまい上記のような症状が出現してきます。『自律神経失調症』と言う疾患名は総称のような呼び名で細かく分類するといくつかの疾患名が付くこともあります。
自律神経系は『交感神経』と『副交感神経』に分かれます。
交感神経は主に身体を興奮状態、活動状態にしたりする役割を果たしています。
副交感神経は逆に身体を安静状態、リラックスした状態にする役割を果たしています。
この二つを合わせて『自律神経』と呼んでいます。両者は互いに均一なバランスを保つために抑制したり亢進させたりして自立した生活が送れるようにしています。
この関係が崩れてきてしまうのが『自律神経失調症』です。
多い原因としては『ストレス』、『ホルモンバランスの異常』、『生活習慣』などがあります。
●ストレス
ストレスと言っても様々あり『精神的ストレス』、『人間関係などによるストレス』、『社会的ストレス』、『環境因子的なストレス』など、どれも『自律神経失調症』の原因となりうることがあります。
将来に対する不安や家族関係、怒りっぽい、プレッシャー、騒音、公害などが原因となり自律神経系のバランスを崩してしまい症状が出現してきます。
●ホルモンバランスの異常
ホルモンバランスも関係が深く、特にこれは『女性』に多いです。女性は月経や妊娠、出産など体内のホルモンバランスの変化が激しいです。そのホルモンバランスの変化から生活習慣が乱れてしまったり、精神が不安定になってしまい症状が出現してくることも多いです。
●生活習慣
人間には元々日が昇っているうちは外で狩りや仕事をして暗くなると睡眠を取ると言う基本的な生活習慣のリズムが刻み込まれています。職のインターネット化や電気の普及などで夜間での活動時間が増加した現在でも刻み込まれています。
この基本的な生活習慣リズムが崩れていき体内時計などが狂ってしまうと『自律神経系』にも影響が出てきます。
寝る時間がいつもバラバラであったり食事をする時間帯も決まっていなくバラバラであったりすると影響が出てきやすいです。
活動する際は『交感神経』、睡眠時や安静時は『副交感神経』が働いていますがいつもは交感神経優位の時間帯に副交感神経が優位になっていたりその反対の現象が起こっていたりするとバランスが乱れてきます。そうして上記のような『朝起きれない症状や』、『やる気が起きない』などの症状が生じてきます。
このようなことが原因で『うつ病』や『自律神経失調症』を発症してしまうケースが多いです。
近年ではストレス社会と言われているだけに罹患している患者も増加傾向にあります。特に若い年代に増加しております。